2019.02.01

【法律コラム】パパ活のリスクと末路

パパ活→パパ喝

2019年2月、福岡県に住む高校一年生の女子生徒(16歳)が、恐喝容疑で逮捕されました。女子高生が逮捕! しかも恐喝で! と驚くニュースですが、詳細を聞くと、いかにも現代らしい一面が見えてきます。
 

逮捕された女子高生(以下「A子」)は、食事などを一緒にすることで見返りに金銭的援助を受ける「パパ活」を行っていました。
 
papakatsu-risk
 
29歳の男性(以下「B氏」)とマッチングして、A子は友人とB氏とでファミリーレストランで食事をしていたとのことです。そこまでは特に問題なかったのですが、B氏がA子のスカートの中を盗撮してから、事態が一変しました。

盗撮されて恐喝―何があったのか?

盗撮に気付いたA子は、B氏から4万円を脅し取ったとのことです。その後も、B氏に示談金名目で15万円を要求するメッセージを送ったのです。これが恐喝になり、逮捕されたのです。

逮捕されたA子は、「パパ活しようと思ったら盗撮されたので、金を脅し取った」と容疑を認めています。
 
確かに、いくら盗撮されたとは言え、お金を脅し取ることは違法です。大いに反省してもらいたいところですが、一方のB氏に違法性はないのでしょうか?

パパ側の違法性

B氏の行動を一つ一つ見てみます。A子と出会い系サイトで知り合い、実際に会って食事をすることは、当然違法ではありません。

食事をしただけで、肉体関係はないようですから、いわゆる「淫行条例」にも抵触しません。それでは、盗撮はどうなのでしょうか?
 
多くの人がスマホを利用する現在、盗撮の被害が数多く報告されています。このような場合、それぞれの都道府県で制定されている「迷惑防止条例」に違反する行為として、逮捕されます。

B氏の行為も「福岡県迷惑防止条例」の「第6条第2項」に違反しています。
 
条文の次のとおりです。

第6条第2項 
何人も、公共の場所、公共の乗物その他の公衆の目に触れるような場所において、正当な理由がないのに、前項に規定する方法で次に掲げる行為をしてはならない。
一 通常衣服で隠されている他人の身体又は他人が着用している下着をのぞき見し、又は写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下この条において「写真機等」という。)を用いて撮影すること。
二 前号に掲げる行為をする目的で写真機等を設置し、又は他人の身体に向けること。
 
もちろん警察からは、この(恐喝の)被害者のB氏にもお咎めがあったはずです。しかし、それにもましてB氏を脅して金銭を要求した行為を警察は厳しく取り締まったと考えるべきです。
 
ちなみに恐喝罪を規定している「刑法第249条第1項」の条文には、「人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する」とあります。「10年以下の懲役」ですから、かなりの重罪です。
 
女子高生のスカートの中を盗撮する行為は、もちろん卑劣な行為です。しかし、相手の公表できない弱みを握り、脅迫することで相手を畏怖させて、財物を脅し取ることは、もっと卑劣な行為です。

特に刑法では、他人の生命や財産を脅かす行為に対して、厳しい姿勢でいることを肝に銘じるべきです。