更新:2020.03.30 作成:2020.03.30

【法律コラム】時計返して!マッチングアプリで知り合った相手とのトラブル口コミ

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マッチングアプリなどのインターネットを通じて知り合った出会いでは、「私物」に関するトラブルが発生する場合もあります。以下の事例は、実際に被害にあった女性の体験談です。

 

―マッチングアプリで知り合った男性とデートを重ねること3回。男性から、「自宅でタコ焼きパーティーをしよう」と誘われ、当初の警戒感も薄れ、男性の自宅に行きました。一緒にタコ焼きを作ったり、ドラマを見たりして過ごしました。

 

私は、次の日も仕事だったので、終電で帰りましたが、電車の中で男性の自宅に時計を忘れたことに気付きました。男性にLINEで伝えたところ、「あるよ」という返信が来ました。

 

しかし、翌日からLINEを送っても返事が来なくなり、電話にも出なくなりました。着払いで返送してほしい旨のLINEを送っても、無視されたままです。自宅は覚えていますが、取りに行っていいか迷っています。どうしても時計を返してほしいので、法的な書面を送りたいのですが、何から始めていいのかわかりません。―

 

法的なことから申し上げますが、時計は女性の所有物ですから、女性は時計の「所有権」を持っています。一方で、時計は現在男性の家にあり、彼の管理下にありますから、男性には時計の「占有権」があります。

 

「占有権」と言っても、一般的に馴染みがないかもしれません。簡単に言えば、占有という事実上の支配状態を保護する権利のことです。つまり、ある人が物を持っている現在の状態を尊重し、所有権と関係なく、物を支配している状態を保護することです。

 

例えば、Aさんが自分の自転車をなくしたとします。数日後、街で自分の自転車にBさんが乗ってところを発見しました。Aさんは、自分の自転車ですからその場で取り返したいところですが、法的にはできません。なぜなら、Bさんの占有権は保護されるからです。

 

Aさんがその場でBさんから力ずくで自転車を取り返した場合、自力救済となります。自力救済とは、法律に頼らず自分の力で権利を実現することで、禁止されている行為です。

 

この女性の場合も、時計の占有権が現在男性にある以上、力ずくで取り返すことができず、法的な手続きを踏むか、自主的に返してもらうようにお願いするしかありません。しかも、男性が時計を盗んだわけでもありませんから、刑事事件にも該当せず、従って警察に相談する事案でもありません。

 

女性が男性の自宅に出向いて、返すようにお願いする方法もありますが、さらにトラブルになる可能性がありますから、お勧めできません。ここは、多少金銭的負担がかかりますが、行政書士に依頼をして、「内容証明(時計の返還請求)」を作成し、行政書士名で送るという方法が、一番効果的だと思います。

 

■編集部コメント

行政書士さんに内容証明書の作成をお願いした場合の費用は地域や事案により、おおよそ1万円~4万円とずいぶん差があります。
最初に問い合わせして費用確認をしておきましょう。

 

内容証明は自分で作成して相手に送ることもできます。
以下のコラムに自分で作成し送る場合の流れと費用詳細がありますので、《コピペで使える内容証明書》の文章を適切に変更してください。


ただし、法的機関が絡んでいるほうが相手を動かしやすいでしょう。