更新:2020.10.28 作成:2020.10.27

【法律コラム】ツイッター詐欺!他の人が被害に遭わないためにも晒したいが問題ない?

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SNSは、多くの人に情報を伝達でき、とても便利です。困った時も、それに対応してくれることがあります。今回の事例は、ライブチケットが欲しいとツイッターで呟いた人のトラブルです。

――完売になったライブチケットが欲しいとツイッターでツイートしたところ、早速反応があり、「定価でお譲りします」と声をかけてくれる人がいました。

購入の条件は、銀行振り込みによる前払い、チケットはライブ会場で当日手渡しということでした。お互いの名前と携帯電話の番号を交換し、当日指定された場所に行きました。

しかし、相手は現れず、ツイッターで連絡ようとしたらアカウントは削除されていました。また、携帯電話も繋がりませんでした。

ツイッターでの取引だったため、当然正式な契約書はありません。諦めるしかないのでしょうか?また、他の人が同じような被害に遭わないために、相手の口座番号や携帯番号、名前をネットに上げることは、問題ありませんか?――

ツイッターは、何かを発信すれば、即座に多くの反応があります。今回のように、チケットが欲しいという発信に直ぐ反応があるのですから、とても便利なツールです。

ただ、お金が絡んでくると、慎重に事を運ばないといけません。今回の最大のポイントは、チケット代金の支払いです。

ここからは法的な話になりますが、できるだけ分かりやすくご説明します。また、便宜的に相談者の方をAさん、チケットを売る旨の約束をした方をBさんとします。

AさんとBさんとの間では、チケットの売買契約が成立しています。この時、AさんはBさんにチケット代金を渡す義務、BさんにはAさんにチケットを渡す義務があります。この契約上の義務のことを民法で「債務」と言います。

民法では、相手方が債務を履行(実行)するまで、自分の債務の履行を拒否できる権利があります。これを難しい言葉で「同時履行の抗弁権(民法第533条)」と言います。「抗弁権」とは、文字どおり「抵抗できる権利」です。

Aさんには、チケットを受け取るまで代金の支払いを拒否できる権利、Bさんには、代金を受け取るまでチケットの譲渡を拒否できる権利があります。

ここまで解説したらお分かりかと思いますが、両者が同時に自分の債務を履行すれば、何の問題もありません。つまり、ライブ会場でAさんが直接代金をBさんに支払い、BさんがAさんに直接チケットを渡せば、トラブルが起きなかったということです。

なお、ご相談の最後に「他の人が同じような被害に遭わないためにも、相手の口座番号や携帯番号、名前をネットに上げる」とありましたが、この行為は相手に対する名誉棄損に該当する恐れがありますので、止めた方が良いでしょう。

実際に詐欺被害に遭われていますから、地元の警察にご相談されることをお勧めします。

編集部コメント

今回はチケットを押さえるために先払いをしてしまったのでしょうが、現物と現金の引き換えに応じないのであれば諦めたほうが良いでしょう。

当サイトに寄せられた口コミには、対面してから現金を渡してすぐ逃げられたというものまであり、現物交換ですら注意が必要です。

詐欺アカウントが既に削除されることに備えて、やり取りのあったログはすべて画面コピーして保存しておきましょう。